音響知識。これクッソ難しくないですか??僕正直ミュージシャンなのに全然詳しくないですw
いや、倍音特性とかイコライザーとか難しすぎひん??もっと感覚でやりたいよね!!(ダメな発言
とはいえ感覚でやっていくのは限界があります。
最近僕はガッツリ配信をやっているのですが、ここでも出てくる音響知識。
はぇー、面倒ですねぇ。
とも思ったのですが良い音響設備を整えることはリスナーさんの聞きやすさに繋がります。
正直ライブとかならPAさんに丸投げしてお願いすればいいのですが、なかなかそうはいかないのが一般的ではないでしょうか?
本来この記事は配信ソフト「OBS」にてマイク用の音響フィルターなどの設定についてお話ししようと思った記事だったのですが、あまりにも長文になったのでわけましたw
今回はマイクの設定をするために「欲しい知識」をなんとなーく皆さんに共有できたらいいな的な感じで書いていきます。
配信向けの音響知識という目線で書いていくので、あくまで「声」についての「マイク関連」の「音声フィルター(エフェクト)」を中心としたお話になりますが、楽器や録音などに使える共通知識なので、もし良かったら「こんなのもあるんだー」的な感じで読んでみてください。
こういったお話が苦手というか「文章…イヤッ!!!」ってちいかわな方はガッツリ飛ばしてくださいw
ンー?音楽型かぁー?逃げろ!勉強型だ!!
配信における良い音響、高音質ってどんなの??
そもそも高音質ってなんなのか??って話です。
というか「配信での良い音声ってどんなの?」ってことですね。
一応僕はミュージシャンなので核心をついていきたいと思います。
好み
はい、これです。
は?なに言ってんの??ってなりますよね。わかりますわかります。
ヤメテ、イシナゲナイデ…( ˘•ω•˘ )
もう少し正確に言うならば「聞かせたい声はどんな感じなのか??」って事です。
ここがフワッとしていると物凄く設定なんかが難しいです。
よく「声がこもってる」とか「中音域を~」みたいな表現が飛び交う音楽・音声理論系ですが、とりあえず難しいのでまずは「自分が聴かせたい声」をイメージしてほしいです。
「ある程度の音量で」「そこそこ綺麗に聞かせたい」という点から始めても良いですし、
この「綺麗」にってのが「自分は声が低いから、この渋さを活かしたい」とか「自分は声が低いからもう少し高く聞こえるように聞かせたい」みたいに人によって違うと思うんですよね。
僕は元々声が高めなので、歌う時には高くて良いんですが(そもそも音楽としてなら高音ヴォーカリストが好き)、喋る時に高いとアホっぽいというかチャラいというかがコンプレックスだった頃がありました。なので喋りは低くしたいなーなんていまだに少し思ってたりもします。
こんな感じで自分の中に声の認識って色々あると思うんです。
なので「どういう風に聴かせたいのか?」ここを詰めていくと音声設定などは少し楽になります。
これをいろんな知識面だったり、サイトだったりなどで見ると「ここの数値はコレ」みたいに書いてあって、それを設定すると「なんか違うな??」ってなったりする場合があります。
自己満足の場合や、商業なら少し話が変わりますが、そもそも配信の音質を求めるのってリスナーが欲しい!とかいろいろ理由があった上で「リスナーさんに気持ちよく聞いてほしい」とかがあると思うんですよね。
聴かせたい声が決まっているからこそ、設定するときに「〇〇が欲しい!」ってのが明確に出るので、それによって調整していくと納得できる音響に近づけられるんじゃないかなと思います。
以上の理由から配信時の高音質や良い音響って「自分が聴かせたい声」を中心に考えていいと思います。
偉そうに言ってますがまだまだ僕も勉強・模索中ですけどねwww
配信用のPAさんが欲しいですぅ…
高音質マイク≠配信時の高音質
高音質マイクを購入すればめちゃくちゃ良い音になる!!
=
素晴らしい配信音質に‼…ならないんですよねぇ…。
正確には「そのまま使用しても最高音質(自分の求めている)にはならない」という表現が正しいです。
これは配信だけではなく音楽系でも同じです。
めちゃくちゃ高いギター買えば音がめちゃくちゃよくなる!わけでもないし、
高いミキサー買えば音がめちゃくちゃよくなる!!わけでもないんですよね。
え?じゃぁ高音質マイクは意味がないわけ??
という事ではありません。
高音質マイクなどの利点は「使い方を知っていれば表現の幅が広がる」事が最大の利点です。
厳しい言い方をすれば「使い方を知らないとメリットを活かせない」という事ですね。
高音質マイクの代名詞でもある「コンデンサーマイク」系統のマイクは音の拾い方がヤバいです。
どれくらいヤバいかというと「服の衣擦れ」や「体を動かしたときの骨の鳴り」なんかも拾います。
口を開け閉めすると鳴る「パクパク音・リップノイズ」なんかも余裕でとらえます。
すなわち「雑音」がめちゃくちゃ入ります。
カラオケ屋さんで置いてある「ダイナミックマイク」なんかはここまで音を拾わないので、初めて配信用コンデンサーマイク類を使った時は音を拾いすぎる所に驚くと思います。
ここまで音を拾えるからこそ「音の表現の幅が広い」わけですね。
音は目に見えないので、映像で考えるとわかりやすいかもしれません。
- 物凄い映像が綺麗であれば肌の毛穴まで見えてしまうので、それが嫌な人も…
- 同じ性能でも、しっかり細部まで映したい商品PR映像なら逆に質感まで表現できる
と良い機材は適材適所、用途によってに使い分けるべきです。
映像の場合は「高画質から低画質」へ切り替えが難しいですが、マイクの場合は設定次第で「高音質から低音質へ」調整ができます。
これがあまり性能の良くないマイクの場合は設定次第で何とか高音質に近くしようと努力ができますが、限界があります。
コンデンサマイクより乱暴に扱っても強い!!のでライブやカラオケ等でよく使われます
お値段もお安い傾向。配信用マイクはハードに使わない事が多いので予算が許すならコンデンサーマイクがオススメ
マイクに限ったことではなく高品質の機材類は「表現の幅が広い(できることが多い)」所が最大の利点。
ただ、良いマイクを購入してそのまま使用する場合、音が撮れすぎて人によっては「うーん」ってなってしまいます。
自分の思っていた声と違う…とならないようにここで設定が必要になってくるわけですね。
最初に話した「自分の聴かせたい声」と「マイクで撮れる音」の開きを「設定」で埋められると「理想とする高音質」に近づくわけです。
この設定で近づける限界値を上げるために、「良いマイク」を使うってイメージですね。
音声フィルターの種類
さて、ここからはマイクの設定に使える「各種音声フィルター(エフェクト)」の説明です。
OBSstudioで使えるものを中心としてご紹介しますが、他の配信ソフトなどでも使えます。
ノイズゲート
高音質マイクの場合大体が「音拾いすぎ問題」が主です。
これによって「サーッ」という音が断続的に続いたり「ガザガザ」みたいな小さな雑音が絶え間なく入ったりします。
夏場のエアコンのファン音なんかも普通に拾いますね。
ここで出てくるのが「ノイズゲート」というエフェクトフィルターです。
雑音が気になる時ってどんな時ですか??
大体自分が喋っていない時ではないでしょうか??
喋っていないからノイズが一番大きく聞こえて気になるんだと思います。
喋ってない時なんだからその時はマイクオフにすればいいのでは??
とはいえ毎回毎回配信時にオンオフ切り替えるのは現実的ではありません。
※ラジオ局でのカフボックスがあれば別ですけどね
そこでこのノイズゲートの出番です。
ノイズゲートとは「ある一定の音量以上の時にマイクをONにして」
「ある一定の音量以下の時にマイクをOFFにする」動きをしてくれるエフェクト。
自分が喋っている時にはONになって、喋っていない時はOFFになるわけです。
先ほどの話の通り「喋っていない時の雑音」はこれで消えます。だってマイクオフなんだもん。
喋っている時の雑音はそこまで気にならないことが多いので、これでほとんどの小さな雑音は消えてくれると思います。
当然高音質マイクを使用していない場合でも小さなノイズは入るのでこれで結構なんでも対応できます。
コンプレッサー
こちらのエフェクトは高音質マイク以外でも使います。
「大きな音を設定音量まで小さく圧縮」して
「小さな音を設定音量まで大きく底上げ」します
音の均一化をしてくれるのがこのコンプレッサーというエフェクトです。
音量を全て一定で出せる人っていませんよね??
例えばホラーゲームをやっていて突然大きく叫ぶ反応をしてしまったり、少しリスナーさんに向けてひそひそ声で話したり。
大きい叫び声は音が割れますし、イヤホンで聞いてる人なんかは耳が壊れかねないです。
ひそひそした声はリスナーさんが音量を上げなきゃ聞き取れないですし、そこからいきなり声が大きくなったら…
と、リアルタイムでの配信は特に声の音量がバラバラになりやすいです。
だからこそのコンプレッサー。
これをつかえば「ひそひそ声は聞き取りやすい大きさ」になりますし、
「突然の大きい声は音量を下げて」くれます。
機材の話をすればUSB接続式の安いマイクは拾う音が小さい傾向があります。
ですのでコンプレッサーを使って全体的に大きくします。
※GAIN(入力感度)を上げればみたいな話は後述
逆に高音質のマイクは音を拾いすぎる傾向があるのでコンプレッサーで全体的に小さくしていきます。
コンプレッサーは音量の均一化をしてくれるので、聴く人の「聞き取りやすさ」に直結するわけですね。
結構音楽エフェクトの中では重要な位置で頻繁に使う物の一つです。
リミッター
これはいうならば非常用システムです。
先ほどのコンプレッサーを使用すれば基本的に音量は均一になっていますが、設定した音量を超えるほどの音が入った場合やコンプレッサーで対応しきれないレベルの音量は音が割れます。
じゃぁ「コンプレッサー強くすればいいじゃん!!」となりますが、コンプレッサーが強すぎると音質の劣化や、そもそも通常時の音量が小さくなったりしちゃうんですね。
あくまでリミッターはその名の通り非常用です。コンプレッサーを超える音量が入った場合にバッサリ大きすぎる音をカットしてくれます。
GAIN(ゲイン)
ゲインとは音量自体を調整するものです。入力感度なんて言い方もします。
要するに「ボリューム」です。これを大きくすれば全ての音が大きくなるし
小さくすれば全ての音が小さくなります。
そもそもGAINはエフェクトのジャンルではないのですがOBSでの説明を中心にしているので、 ここで紹介させてくださいw
USB接続式のマイクなどの場合、Windowsの音声パネルなどでマイクをMAXにしても拾ってくれる音が小さい場合があります
そういった時にゲインを弄れば大きくすることができます。
大きくすれば当然雑音なども大きくなるので、コンプレッサーやノイズゲートが必須になりますね。
「MPM-4000U」や「Yeti」みたいなマイクの場合本体にGAINがついているのでフィルターや設定としてのゲインはいりません。
というか、このゲインは今現在販売されているようなマイクの場合はほぼ使わないと思います。
あまりにも格安マイクやパソコンのマイクジャックに直挿しみたいな性能の低いマイクを使用する場合は使いますが、そもそもそれで配信音質求めるには正直限界があります。
各種ノイズフィルター
これはいろいろ種類があるのですが、僕の場合は配信時「RTX Voice」というノイズフィルターを使用しています。
OBSには「ノイズ抑制」という名のフィルターが最初からついていますね。
ノイズゲートは「無音状態でのカット」ですがノイズフィルター系は「喋っているときのノイズ抑制」できるエフェクトです。
- 近くでドライヤーを使用していたり
- 横でラーメン食べている人がいたり
- 窓が全開で外の音がガッツリ入ってくる
そんな状態で配信するな!!となりますがこういった音をマシにしてくれます。
例えがちょっと極端すぎましたが
- パソコンのカタカタとしたキーボードタッチ音
- マウスのカチカチとしたクリック音
これらの雑音も抑制してくれる効果があります。
こういったタイプのノイズは喋っていようがいまいがノイズゲートでカットは難しいです。
配信中の雑音でおさえられるものはおさえた上で、少しでも喋っている時の雑音を抑えるためにノイズフィルターを使うイメージですね。
高品質なノイズ除去を使えばかなりの雑音を緩和してくれますが、当然マシンスペックの要求度が上がります。
窓は閉めて配信しようね。
イコライザー類
これは結構専門的な知識になるのでサラッと。
「イコライザー(EQ)」とは音の周波数を変更するエフェクトです。
ギターを繋ぐアンプなんかで「High/Mid/Low」なんてノブがありません?あれです。
音楽知識に詳しい人なら馴染みのあるものですが、普通はEQを弄ったことがある人は少ないんじゃないかと思います。
楽器類は音質特性が似ているのである程度のテンプレート設定が通用しやすいですが、声の場合は人によって音質特性が違いすぎます。
声質によって正解の設定がばらけており、そもそもそれが「聴かせたい音」なのか?みたいに絶対的な正解が無いものです。
この調整をする事で「音のヌケ(クリア感)」「音をロボットのようにしたり」といろいろできるようになりますがかなり設定は難しいです。
OBSの場合は「VSTプラグイン」という拡張プラグインで対応します。僕が使っているのは「TDR Nova」
OBS上以外で対応するなら、ミキサーを使用してパソコンに繋いでいる人は物理スイッチで対応もできます。
ホジャのフィルター類は比較的簡単に使えますが、音声周波数をいじるEQは初心者に敷居が高いです
最初の頃はEQを気にしなくても良いと思います
理想の音響って難しいけど楽しいよ
と、あくまでOBSで使うフィルター類を説明しましたが、これらは一般的なスタジオ録音やライブなんかでも普通に使えます。
コンプレッサーなんかはギターを弾くときにも普通に使いますし、
同じくノイズゲートなんかも普通に使います。
これから「オーディオインターフェース」なんかの導入を考えている方は付属のパソコンソフトやデスクトップ上に出現させるランチャーなどでノイズゲートやEQを使います。
「DTM」などのパソコンでの音楽制作環境でも各種フィルター類の知識はあると便利です。
これだけでノイズゲートやGAIN、コンプレッサーなどがPC上で全て使えます
OBSでのエフェクト知識がほぼそのまま使えるってことですね
いつか「うたってみた」がしたい!とかDTMがやりたい!なんて時に活かせますよ
こういった音響関連は「リスナーさん等のお客様が満足してくれるように演出するための物」です。
だからできたら良いですが、できなくても良いと思います。
「俺は全てそのままで行きたいんだ!!」なんて方にはいらないと思いますし、少しでも「聞きやすく、満足して帰ってほしい」なんて場合にはそっちをモチベーションにしてゆっくり勉強していくといいと思います。
理想の追求は難しいですし、悩み始めると嫌になっちゃうけど、理想のセッティングを見つけられると凄い楽しいので根詰め過ぎずに探すのが長くやっていくコツだとも思っています。
今回は知識についての説明でしたので、次回は実践編と言いますか「OBS」でのマイク(各種フィルター)設定なんかを話せたらいいなーと思っています。
おたのしみに!(・∀・)!
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