ピックガード。ギターを持った時に下部に見える樹脂や金属、プラスチックで作られたパーツの部分ですね。
この画像でいうピックアップ右側の黒い部分です。
一応ピックガードなんて名前がついていますが、よっぽど乱暴にしない限りピックで本体を傷つけるなんてことは正直少ないと感じています。
(金属製のピックや特殊な奏法だと傷はつくのかも)
- 「ここ2年程で塗装の技術を磨いた私にならプラスチックパーツなんてお茶の子サイサイでかっこよく塗装できるのではないだろうか?」
- 「つうか最悪ミスってもピックガードなんか安いし買い直せばOKOK」
なんて勢いで「ピックガードの塗装」実験をしてみることにしました(*・ω・)ノ
塗装ピックガードができるまで
今回の生贄ピックガードはレスポールスタジオモデル(2009年)のプラスチック製。
ネジが2点止めのかなり簡易的に固定されていたので+ドライバーで外します。
少し傷がついていたので傷の深さを確認しつつ#800番あたりの耐水ペーパーで研磨。
面一(つらいち)を出したらガイアノーツの「サーフェィサーEVOブラック」で塗装。
サーフェイサーなのに黒いという便利なアイテムです
サーフェイサーとは?
通称:サフと呼ばれるもので、隠ぺい力の高い溶いたパテの様な物です。
これを塗ることによって下地の色の透けの防止・下地の色の均一化、傷の確認が容易になります。
サフ吹きつつ傷を確認。#1000→#1200→と番手を大きくしていきながら耐水ペーパーで研磨後、クレオスの「ウィノーブラック」で塗装していきます。
下地が出来上がりましたので、良く乾燥させます。
その後、粒子の細かいシルバー塗料を用意。今回は「ラップ塗装」仕上げにしたいと思うので銀塗料に「リターダー」を多めに投入。
リターダーとは
塗料に添加する溶剤で塗料の乾燥を遅らせる効果があります。
エアブラシ塗装(ラッカー)だと噴霧後すぐに乾いてしまうのでラップ塗装をするのが厄介。
リターダーを多めに入れることによってラップ塗装するための時間を稼ぎます。
ラップ塗装とはその名の通り「サランラップ」などのラップを使った塗装です。
適当に丸めたりクシャクシャにしたラップに塗料を塗り、スタンプの要領で「ポン、ポン」と塗っていきます。
バイクの塗装などでは良く使われる手法なのですが、規則性のない独特の模様がカッコいいんです。
細かくクシャクシャにすれば細かい模様に、自分のさじ加減でオンリーワンの塗装ができますよ!
シルバーのラップ塗装をした後には軽く#2000番の耐水ペーパーで微細な凸凹を均します。
調色したクリアレッド系の塗料を丁寧に重ね塗り、最後に研磨に強い耐水クリアーの塗料を重ね塗って完成です!!
写真はイエロー1回、レッド1回の状態です
合計8回ほど塗り重ねた状態
独特の深い色合いと模様が浮き出ています
ラップ塗装ピックガード完成!
作業時間は合計8時間ほど。単色なのでさほど手間はかかっていません。
塗装後しっかり乾燥させギターに取り付けたのがこちら。
コンパウンドとワックスで磨いているので艶も出ています。
ピックガードを塗装してみるなんてのは初めてだったのですが、結局はプラモデルと同じで丁寧に処理をすればさほど難しいと感じる事もありませんでした。
注意点というか気になったところですが、やはりラップ塗装専用の塗料を使えばもう少し処理が楽だったのではないかと。ポン、ポンとのせていくとほんの少しだけ毛羽立つんですよね。艶有り塗装ににしたい場合これがかなり処理の面倒さをあげてくれます汗
現在は応用で他のパーツも塗装していますが、自分の理想のカラーやパーツが作れるのって素晴らしいですよね(*・ω・)ノ
少しだけ敷居が高い気もしますが、興味がある人はぜひやってみてね!
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