さてここからが実践編です。
前の記事で話したようにOBSでの配信は最低でも「配信先」「映像」「音声」の3つを設定しないといけませんというお話をしました。
どれから設定を始めても良いのですが、今回は基礎設定でもある「配信先」の設定を話していきたいと思います。
前回の記事はこちら↓
OBS配信設定
配信先の選び方
左側に「一般」「配信」「出力」「音声」「映像」「ホットキー」「詳細設定」と並んでいますので
その中から「配信」をクリックします
さて、ここで一度手順を振り返ります。
- OBSstudioを立ち上げる
- 画面右下の「設定」ボタンをクリック
- 設定画面の左側から「配信」をクリック
ここからは配信サイトごとに設定していきます。
YouTube Liveの場合
「アカウント接続」と「ストリームキーを使用する」の2種類です
画像に書いてある通りYouTube Liveは2種類の設定方法があるのですが一長一短です。
- アカウント接続
簡単にログインするだけで配信設定が終わるので便利
ですが、YouTube側が重かったり、自分の回線が不安定な場合配信が弾かれる事もあります - ストリームキーを使用する
初期設定的には少し面倒
YouTube側のライブ管理画面が使いにくいため最初は戸惑う人がいるかも??
しかしログインを通じず直接送信するので安定感はあり
あくまで個人的な意見ですが、アカウント接続は少し不安定な気がします。
「難しそう…」なんて方は最初「アカウント接続」から始めて、慣れてきたら「ストリームキーを使用する」とかでも良いと思います。
特に不安定感を感じないのであればアカウント接続で問題無いです。
アカウント接続の場合
このログイン画面でOBSに権利を認証するタイプなので問題なければOKをクリック
ここに自分のチャンネル名が出ていない場合は何かしらのエラーなので「アカウントを切断」して最初から
ストリームキーを使用する場合
自動的にYouTube studioのLive管理画面に飛ばされます。管理画面の左下にある「ストリームキー」をコピーしましょう
自分でわかる方はもちろんLive管理画面から直接コピーしてもOK
入力が終わったのであればそのまま「OK」をクリック
以上のどちらかの方法でYouTubeLiveへ送信する設定は完了です。
ログイン方式か、ストリームキーを入力するか、お好みで選択してください。
ツイキャスの場合
OBSの選択欄に無いものは全て「カスタム」で対応します
「ブラウザ配信」を選択した場合設定できないので注意!
ちなみに画面下部に書いてあるモード等はツイキャス自体の配信設定を変更することができます。
- ツール配信
一般的なツイキャスの配信。30分枠でおなじみの物です - ゲームズ配信
4時間枠のゲーム配信専用の枠です
この他にも最大5000Kbpsまでの「超高画質配信」などが設定できます。
標準画質の場合1000Kbps程度までの配信しかできません。
今自分が使っている回線の速度問題が無いのであれば超高画質配信をお勧めします
間違えて反対にコピペしないように注意!
問題なく入力が終わればOKをおしてツイキャスでの設定は終了です
Twitchの場合
ニコニコ生放送の場合
ニコニコ生放送の場合最初のサービス欄に表示されていないと思うので少し探さないと見つけにくいかもしれません。
- サービス欄をクリック
- タブ内の「全て表示」をクリック
- 下にスクロールしていき「ニコニコ生放送(niconico)」を選択
他の配信サイトと同じ様にストリームキーをコピーしてくるためにニコニコ公式に移行します
その他の配信サイトなど
ここまでは大手基本配信サイトへの送信設定を紹介しましたが、OBSはかなり幅広いサイト群に対応しています。
サービス内から「全てを表示」と選ぶとかなりのサイトが出てきます。
初期表示以外の配信サイトで配信したい場合はこの中から選択して配信を行います。
もしこのサービス欄に無い場合、「送信先URL・サーバー」と「ストリームキー」さえわかれば「カスタム」から直接打ち込んでの配信が可能です。
逆に「カスタム」で実はどの配信サイトも使用する事できるので、高度な設定などをする場合はそもそも「カスタムで全て配信できる」と覚えておいても良いと思います。
出力設定
え!?まだあるの!?と思ってしまうかもしれませんがもう少しだけお付き合いください!
先ほどまでの設定で「配信先」は設定できましたが配信サイズ等の設定はまだされていません。
初期設定のままでも良いのですが、一応ここでこういう設定ができるんだよ!
と、いうことを知っておいて頂きたいので。
先ほどの「OBS設定ボタン」から続けていきたいと思います。
赤い枠は「配信」の出力設定
- 映像ビットレート
送信先にどれだけのデータを送るかを決めます
大きければ大きいほど高画質なのですが、配信サイトによっては限界値が決めてあります
限界値を大幅に超えてしまうと配信が止まってしまったり切断されたりしてしまいます - エンコーダ
パソコンの専門知識になるのですが、入力された信号を変換する方式を決めます
グラフィックボード等での変換をする「ハードウェア」と
CPU依存などによる「ソフトウェア」方式の大きく分けて2種類あります - 音声ビットレート
音声の品質を決めるものです。一般的には160~192kbpsもあれば十分です
青い枠は「録画」の出力設定
- 録画ファイルのパス
録画保存したデータをどこにしまうのか?を指定する場所です
こだわりが無ければデスクトップや自分のわかりやすい動画フォルダを指定しておくと良いと思います - 録画品質
OBSは配信と録画の品質を変える事ができます
配信は高画質だけど、録画データは容量を食うから低画質で…もちろんその逆でもOK
自分の欲しい録画に合わせた自由な設定が可能です - 録画フォーマット
録画したデータの拡張子(種類)を決めることができます
初期設定だと「mkv」になっていますが私個人の意見では「MP4」が便利だと思います
細かいオススメ設定などは今から説明していきましょう!
グラフィックボードが搭載されていなかったり、高性能CPUを積んでいる場合は「ソフトウェア(x264)」を選択しましょう
環境によっては「New H264」という物が表示されている場合はそちら選択。高画質です。
動画サイトやSNSへのアップロード、動画編集やデータ送信、スマートフォンへの転送などmp4が一番現代では使いやすいです
特にこだわりや大きな理由がない限りは「mp4」に
詳細設定など
この詳細設定や先ほどお話した「解像度」「ビットレート」や「FPS」等については現時点では難しいと思うのでわかる方か、下記の記事を参考にしていってください↓
この出力設定等は「配信画質品質」の事なので「超高画質に配信や録画がしたい!!」
なんて方には避けて通れない点ですので。
音声設定
サンプリングレートやグローバル音声デバイスなどの設定ができます
サンプリングレートとはデジタル音声のビット深度を決めるものです。
音楽業界では「44.1kHz」映像業界では「48kHz」が主流ですが正直どっちでも良いです。
当然数値が大きくなればなるほど高音質になるのですが、大多数の方が44か48か判断が付きません。
これは高音質であればあるほど再生機器のスペックに左右されるという問題の影響によるものです。
今回はあくまで配信としての考え方なのですが、配信を聴く場合はスマートフォンが多く、超高音質スピーカーや超高級イヤホンで音声を聞いている方は少ないと思います。
映像ビットレートと違い音声のデータ容量は少ないので48kHzにしたところで負荷はさほど変わりませんが、気になる方は44.1kHzに変更しても良いですし、どちらでも良いです。
ちなみに私は44.1kHzを使用しています。
録画(編集なども踏まえて)の場合は48kHzの方が良い場合の方も居ると思うのでそこはお好みで。
映像設定
ここでは解像度を設定することができます。
解像度とはなんぞや?と聞かれると思うので端的に言えば「画面のサイズ」です。
大きければ大画面に映しても綺麗に見えますし、小さければスマホでもガビガビな映像になります。
しかし画面サイズが大きい=必要なデータ量も大きくなるので先ほどの「出力」のビットレートをかなり大きく上げていかなくてはいけません。
ここら辺は先ほど紹介した過去記事に詳しく説明しています。
一般的には「1280×720(720p)」もあれば十分だと思います。
さて「基本(キャンパス)解像度」はOBSで自分に見えている解像度のサイズです。
基本の方は配信先には関係ありません。
「出力(スケーリング)解像度」が配信先へのサイズです。
例えば「基本が小さく、出力が大きい」場合なんかは無理やり引き伸ばしているのでザラザラの画面になります。
「基本が大きく、出力が小さい」場合は縮小されすぎてジャギジャギした映像になります。
ここの数値は大体一緒ぐらいが望ましいですね。もちろん同じでも可。
解像度より個人的に大事だと思うのがその下の「FPS共通値」です。
フレームレートとも呼ばれるこの数値ですが、これによって滑らかさが上がります。
パラパラ漫画のように「1秒間に何枚の映像を使うか?」という数値なので高ければヌルヌル動く映像になります。
当然ここも数値を上げればデータ量が多く必要になるため何でもかんでも上げる必要はないです。
例えば「雑談配信」なんて場合には大きく映像が動くことは無いので30FPSでも十分すぎるほどです。
ゲーム実況でPS4なんかの「超高画質アクションゲーム」なんかでは60FPSあるとヌルヌルです。
しかしそもそも高フレームレートに対応していない配信サイトや、ゲーム機では意味がありません。
逆に録画する場合は結構違いがしっかり反映されます。
一般的には30設定。必要があれば60設定などへ変更すると良いでしょう。
これで「配信先」設定などが完了しました!!
ここまで長い手順を読んでいただいてありがとうございます。お疲れさまでした!
各種設定が終わった事によってこれで即!配信を始める事ができます!!
で す が 。
このまま「配信開始」ボタンを押しても真っ暗かつ、音が出ない配信しかできません。
これは何度もお話しているように「配信先」「映像」「音声」の3つの設定のうち「配信先」しか設定できていないからです。
今日の記事の設定は言うなれば「大きな箱」を作った状態です。
中身は空っぽ。だからここから「映像」や「音声」を足していってOBSからの配信を完璧にしていくわけです!
次の記事では「映像」「音声」を設定していき配信を完全にできる状態にしていきたいと思いますのであともう少し頑張っていきましょう!
映像音声設定編はこちら↓
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